ネイリストの資格を取得するための全知識
当サイトでは、ネイリストの資格のとり方や、事前に知っておくべき情報をまとめています。ネイリストの検定や資格の取得を目指す方なら、必ず役に立つはずなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
なぜネイリストには資格が重要なのか?

実は、美容師や医師などのように、国家資格と呼ばれる公的な資格は、ネイリストには存在しません。美容師になるには、法律で資格を持っていなければ営業してはいけないと決められていますが、ネイリストは無資格でもなることができるんです。
ネイルサロンの求人でも「未経験・無資格でもOK」というところが結構あります。
ではなぜ、あえて国家資格ではないネイリストの資格を取るのでしょうか?
それには、このような理由があります。
- 誤った知識で爪の健康を害したり、ケガをさせたりしないため
- ネイルの知識を体系的に学んで、スキルアップするため
- サロン就職の際に、給与面で資格があったほうが優遇されるから
- 独立してサロンを経営するには資格による信用が欠かせないから
日本で活躍している多くのネイリストは、JNECやJNAと呼ばれるネイリストの資格を取得しています。JNECでは約43万人、JNAでは約6万5千人もの有資格者がおり、日本で最もポピュラーなネイルの資格です。
逆に言えば、この資格を持っていない人はネイルを仕事とする上では不利になってしまいます。お客様の立場で考えても、同じ値段ならあえて無資格のネイリストを選ぶ人は少ないでしょう。
また、未経験・無資格でもOKとしている求人でも、もちろん有資格者は優遇されます。
コンテストでの優勝経験や、圧倒的な技術力・経験があるネイリストであれば、これまでの実績から資格がなくても認められるでしょう。しかし、まだネイリストとして実績のない段階なのであれば、資格は技術を証明する唯一の手段となります。
仕事としてではなく、趣味でネイルをしている人も、たくさんの人が資格を取得しています。ネイルの資格は、ネイルについての基本的な知識を網羅しているため、スキルアップにも大変効果的なのです。
もっと自由に、素敵なデザインを作りたい!友人にネイルをしてあげるときに、爪を痛めてしまわないようにしたい!などの気持ちで通い始める人も多いですね。
趣味が高じてサロンを開業するときも、資格は大変役に立ちますよ。
日本のネイリストの資格は「JNEC」と「JNA」

現在日本で主流なネイリストの資格は、「JNEC:ネイリスト検定」と「JNA:ジェルネイル検定」のふたつです。
これらの資格は、プロとして活躍するネイリストのほとんどが取得しているといわれています。サロンで働く上で、必要な技術や知識を学んだ証明になるためです。
ネイルスクールに通う場合は、JNECとJNAがセットで取得できるカリキュラムになっていることがほとんどです。JNECでネイルについての基礎を、JNAで需要の多いジェルネイルについての知識を学ぶことが出来ます。
ネイルサロン現場では、どちらも同じぐらい大事な内容のため、プロになるのであれば両方の資格を取得しましょう。
最近はジェルネイルの人気が爆発的に高まっており、ジェルネイル専門のサロンもたくさんあります。そのため、資格はジェルネイルのJNAだけでいい、と考える人もいるでしょう。
しかし、プロとして知らない基礎知識があるのは問題ですし、ジェルネイルの人気も、いつまで続くかわかりません。手軽にオフができて爪への負担が少ないマニキュアタイプが再評価される可能性も大いに考えられます。
実際、ネイル発祥の地アメリカでは、ジェルネイルは少数派で圧倒的にマニキュアが多いんです。
これらは、2つとも飛び級ができない資格のため、まずはJNEC3級、その次にJNA初級というふうに順番にとっていきましょう。
この順で取得していくことで、一部JNAの試験が免除になるなどの制度もあるので、活用しながら取っていきましょう。
→JNECの試験内容についてもっと見る
→JNAの試験内容についてもっと見る
趣味なら「JNEC 3級」と「JNA 初級」

趣味で友達や身内にやるぐらいなら別に資格なんか要らないのでは?と思うかもしれません。しかしネイルは一歩間違えば事故や怪我につながる可能性があります。
そういった事を防ぐためにも、ネイリストとして活動するならネイルの仕組みや正しいケアの方法を学んでおくべきです。
そこでオススメなのが、JNEC検定の3級を取得すること。JNECは内閣総理大臣から「公益財団法人」として認可された団体が発行する資格で、日本で最も信頼度の高いネイリストの資格の一つです。
その資格を取得する過程で、ネイルに関する知識や技術の基本をまんべんなく学ぶことができるため、事故や怪我が起こる可能性を最小限に抑えられます。
また、ジェルネイルのJNA 初級の取得も、デザインの幅が広がってよりいっそうネイルを楽しむためにもおすすめします。
ネイル施術でのミスは、ごめんで済まされない重大な事故や怪我にも繋がりかねません。 たとえ趣味でも、施術をするなら責任を持ってしっかりと勉強するようにしましょう。
プロになるなら「JNEC 2級」と「JNA 中級」

ネイリストとして働くのであれば、最低限「JNEC 2級」と「JNA 中級」はあったほうがいいでしょう。
ネイル入門の「JNEC 3級」と「JNA 初級」では正しく安全な施術ができるかどうかを中心に試験されるのに比較して、「JNEC 2級」と「JNA 中級」では、施術のスムーズさや品質、スピード感など、現場で通用するレベルの技術と知識が求められるからです。
実際にネイリストの求人を見てみると、応募資格に「JNEC 2級・JNA 中級 以上」を掲げているところがかなり多いです。
また、「JNEC 2級」と「JNA 中級」を応募条件にしているサロンでは、当たり前のように「JNEC 1級」「JNA 上級」レベルの資格を持っている人がゴロゴロいます。
そんなレベルの高いサロンで働くことができれば、あなたは国内最高レベルの技術を日常的に間近で見て勉強することができます。
つまり、「JNEC 2級」「JNA 中級」をもって働き始めるということは、それだけあなたの成長スピードを高めるチャンスに近づくということなんです。
ネイリスト資格の難易度は?
JNECネイリスト技能検定試験1~3級までの概要や、各級の難易度についてまとめました。
3級
- 概要
- ネイリストの基礎知識・ネイルケアに関する知識を問う
- 難易度
- 道具の使い方は正しいか、オフやケアの手順はスムーズか、というのが合格基準となるため、普段からセルフネイルなどを行っている人であれば、難易度はそれほど高くありません。
- 合格率
- 70%から90%
2級
- 概要
- ネイルケア、チップ、アートなど、一定の技術・知識を問う
- 難易度
- ネイルケアに関する基礎的な技術・知識に加え、サロンでのメニューを想定した「チップ&ラップ」「アート」などの施術がスムーズに行えるかといった技術が問われるため、3級に比べると難易度はぐっと上がります。
- 合格率
- 50%以下
1級
- 概要
- サロンワーク経験者と同レベルの技術やネイル理論の理解を問う
- 難易度
- 高度な技術や知識を求められるため、2級合格者でも合格率は30%ほどと言われています。近年、アートネイルにアニメのキャラクターなどを取り入れた「イタネイル」なども広まり、ネイリストに求められる技術も高まっていることから、試験の難易度も年々高まっていると言われています。
- 合格率
- 30%以下
各級の合格率を見ると、サロンでは採用の評価基準になる「2級以上」は、狭き門であることが分かります。
筆記試験・実技試験ともに繰り返し練習することが重要ですが、実技試験については、協力してくれる人を見付け、自分の爪ではなく誰かの爪で練習させてもらえるような環境を整えておくとよいでしょう。
また、現役のネイリストやサロンワーク経験者に見てもらうのもおすすめです。
ネイリストは独学でも資格は取得できるの?

資格を取得することの重要性はわかっていただけたと思います。では資格勉強はどうすればいいのか?について説明していきます。
まず誰もが思うであろうことは「独学でも資格はとれるの?」ということ。
ネイリストのスクールを調べてみると、授業料が高くて尻込みしてしまい、「独学でがんばろ!」と思ってしまう方がかなりの数いるのです。
そうやって独学で勉強をし始めても、ほとんどの人がなにをどのように勉強すればいいのかがわからないので、「自分には向いてなかった」と学習を途中で投げ出してしまいます。本当にもったいないですよね。
それは「あなたがネイリストに向いていない」のではなく、検定試験の勉強方法を知らないだけ。学科の方はまだしも、技能実技を独学で学ぶのはかなり無理があります。
ネイルのセンスがある人は、独学でもJNECの3級やJNAの初級程度なら検定試験に合格できる人は確かにいます。
しかし、独学では自分のクセや間違った解釈を矯正してくれる人がいないため、どんなに頑張っても行き詰ってしまうことの方が多いのです。
なにも指標のない砂漠では、まっすぐ歩いているつもりでも徐々に曲がっていき、大きな円を描くように同じ場所をグルグルしてしまうのは有名な話です。 それは勉強に関しても同じ。
指標のない学習は目的を見失い、勉強のための勉強になってある場所から進めなくなってしまうことが多々あるのです。
そのため、ネイリストの資格をとろうと思ったら、必ずスクールに通うか通信講座を利用するようにしたほうがいいでしょう。
スクールや通信講座では、長年培ったノウハウによって資格取得に向けた勉強を、体系だてて学ぶことができ、さらに資格取得の先まで見据えた就職サポートもしてくれます。
スクールに通うか通信講座にするかに関しては、技術を学ぶことを考えると目の前で見て学べるスクールが、間違いなくいいと思います。
そこでかかった費用は、長い目で見れば安い投資です。本気でネイリストとして活動していれば、必ずその費用以上の見返りはあります。
どうしてもまとまったお金がなければ、低金利で借りられる国の教育ローンを利用する手もあります。まともなスクールなら必ず利用できるはずです。
当サイトでは本当にオススメできるネイルスクールや通信講座を紹介しているのでぜひチェックしてみてくださいね。
「通学」で学べるおすすめネイルスクール2選
東京ネイル学院
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口コミ満足度 | ★★★★☆ |
卒業後の活躍度 | ★★★★★ |
サポート力 | ★★★★☆ 卒業後6ヶ月は無料で授業を受けられる |
コースの選択肢 | ★★★☆☆ 資格取得なしコースから1級取得まで対応 |
通いやすさ | ★★★★★ 火曜日・木曜日は夜21時まで営業 |
JNEC1級+JNA上級まで取得する際にかかる費用・時間 | 935,820円(税込)・300時間> ※スペシャリスト養成コース 935,820円(税込)・300時間 |
クチュリエール
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口コミ満足度 | ★★★★☆ |
卒業後の活躍度 | ★★★★☆ 芸能人を担当するフリーネイリストなど |
サポート力 | ★★★★☆ 個別の就職面談がある |
コースの選択肢 | ★★★★☆ 全ての級に対応 |
通いやすさ | ★★★★☆ フリータイム制で好きな時間に予約 |
JNEC1級+JNA上級まで取得する際にかかる費用・時間 | トータルネイルコース 739,800円(税込)・240時間 |
「通信」で学べるおすすめネイルスクール3選
ヒューマンアカデミー ネイル講座
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口コミ満足度 | ★★★☆☆ |
卒業後の活躍度 | ★★★☆☆ サロンDASHING DIVAへの就職 |
サポート力 | ★★★☆☆ 添削回数は無制限 |
コースの選択肢 | ★★★★☆ 趣味からプロまで幅広い選択肢 |
続けやすさ | ★★★★☆ 全国30箇所の教室でスクーリング可能 |
JNEC1級+JNA上級まで取得する際にかかる費用・時間 | ネイル検定パーフェクトコース 381,000円(税込)・15ヶ月 |
クラスタイル
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口コミ満足度 | ★★★☆☆ |
卒業後の活躍度 | ★★★☆☆ ホームサロンの夢を叶えられる |
サポート力 | ★★★★☆ 名刺作成やインターンシップも有り |
コースの選択肢 | ★★★☆☆ 全ての級に対応 |
続けやすさ | ★★★☆☆ 24時間体制で、質問を受付 |
JNEC1級+JNA上級まで取得する際にかかる費用・時間 | ジェルネイルマスターコース 538,000円(税込)・12ヶ月 |
K-two ネイルスクール
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口コミ満足度 | ★★★☆☆ |
卒業後の活躍度 | ★★★☆☆ HPに就職実績を掲載 |
サポート力 | ★★★☆☆ 月1回の無料スクーリングを受けられる |
コースの選択肢 | ★★☆☆☆ 3つのシンプルなプランのみ |
続けやすさ | ★★★☆☆ プロフェッショナルコースは業界最安 |
JNEC1級+JNA上級まで取得する際にかかる費用・時間 | プロフェッショナルコース 264,600円(税込)・9ヶ月 |
ネイルスクールの一週間

ネイルスクールには、通信制と通学制の2種類がありますが、ここではおすすめの通学制スクールについて紹介します。スクールでは、大きく分けて2種類、座学と技術を学びます。
座学では、爪の構造や衛生管理に関する知識などの授業を受けて、基礎的な知識を学習します。技術では、3Dアートやスカルプチュアといったネイル技術の習得を行ないます。
座学の内容に合わせて、技術で実践していくというのが、おおまかな授業の流れです。
ある通学制ネイルスクールの学生の一週間の例をご紹介します。

※スケジュールはイメージです。詳しくは各スクールまでお問い合わせください。
朝から夜まで、結構みっちりと毎日授業や自習時間が設けられていますね。週休1~2日くらいで、カリキュラムは組まれており、完全にオフになっているのは月に6回程度でした。
同じ資格を取得していても、通学制と通信制で実際の技術力が違うのもこのスケジュールを見れば頷けますね。通信でこれだけの時間をネイルの学習に費やすのは、精神的にもかなりハードだと思います。
通学制スクールなら、ネイル友達ができたり、有名な先生との交流がある、接客を学べるなど、学習や実技だけではないメリットも多々ありますよ。
ネイリストの業界事情

ネイルサロンの店舗数が、コンビニのセブンイレブンよりも多いってご存知でしたか?
日本ネイリスト協会が発行する『ネイル白書 2016-17』によると、ネイルサロンの店舗数は2015年の時点で24,450店舗で、この数はセブンイレブンよりも多い店舗数になっています。
2011年では19,500店舗だったことを考えると、かなりのハイペースで増えており、今後もサロンの数やネイル市場はどんどん拡大していくことが予想されています。
それに比例して、ネイル業界の売上やネイリストの数もどんどん増えています。セルフネイルを行うひとが増える一方で、サロンに通う人も昨年に利用率が20%を超えるなど、拡大してきています。
たくさんのネイリストの中で「求められるネイリスト」になるには、どうしたらよいのでしょう。確かな技術はもちろん、センスや流行を捉える力、コミュニケーション能力もサービス業としては必要ですね。
まずは、より多くのお客様から信頼を勝ち取るために、資格は持っておくべきですね。ネイリストデビューから、周りにおいていかれないためにも、ネイルの資格をとっておきましょう。