資格なしでネイリストになるリスク

実は、資格を持たなくても、ネイリストにはなることができるんです。
最近は、ネイル需要が増加したことにともなって、人が足りないサロンが増えたため、無資格・未経験での求人も増えてきています。
そうなってくると、「じゃあ資格なんていらないんじゃないの?」という疑問がわきますよね。しかし、そこには大きなリスクが潜んでいます。
ここでは、資格を持たずにネイリストになるリスクを説明します。
「教えるプロ」じゃないサロンで学ぶ難しさ

ネイリストは学ぶことがたくさんあります。
たとえば、ネイリスト検定の一番基本となる3級の実技だけでも以下のような項目をこなさなければなりません。
- 消毒管理
- ファイル・柄メリーボードの扱い方
- ラウンドの仕上がり
- プッシャーの使用方法
- ニッパーハンドリング
- クリーンナップ仕上がり
- カラーの表面・ラインどり
- ネイルアート
- 全体の仕上がり
- ネイルケア
- ネイルアート
通学制のスクールでも50~70時間、通信制で3~6ヶ月の学習期間が設けられているのに、教えるプロではないサロンでこの内容を働きながらもれなく学ぶのは、かなり大変です。
「無資格・未経験でも可」という求人を出しているところならしっかり基礎から教えてくれるのでは?と思うかもしれませんが、裏側は少し違います。
実際は、サロンが猫の手も借りたいほど忙しく、未経験者でもいいから来て欲しい!という悲鳴だったりするからです。(もちろん一概には言えませんが…)
よほど資金力と余裕のある大手サロンでなければ、新人教育を1から手取り足取り教えてくれるなんてことは望めないと考えておいたほうがよさそうです。
基本を知らずにサロンの色に染まってしまうのは、もったいない…

ネイルの基本を知らないのに、いきなりサロンワークで応用(実践)を教えられてもなかなか上達することが難しいでしょう。
働きながら学べるのは、良くも悪くもそのサロンで必要な技術が中心です。直近で必要な技術だけ身につけてもらえれば、基本を知らなくたって、サロンとしてはそこまで問題ないんです。
そうなると、知っている知識や技術の範囲に、どうしても偏りがでてしまいます。例えばジェルネイル専門店であれば、ポリッシュのことは全然わかりません、という状態になるんです。
しかし、ちょっと立ち止まって考えてみてください。もしかしたら、そのサロンで疎かになっている技術が、あなたの得意分野かもしれません。
一旦、体系的にネイルを学ぶということは、あなたの可能性を広げ、才能を見つけることでもあるんです。
可能性を潰さないためにも、「抜け・もれ」なく技術・知識を学べるネイリストの資格はとっておくことが望ましいですね。
どこのサロンでも通用する基本的な知識は、別のサロンへと転職するときにも強い味方になってくれるでしょう。
ネイリストに欠かせない「信用」はどこから来るの?

例えば同じ施術料金で、資格をもっているネイリストと持っていないネイリストがいるとします。あなたはどちらの施術を受けたいですか?
なにか他に理由がない限り、資格を持っている人が安心だと考えるのが普通ですよね。
つまり、資格を持っていないあなたが、どんなに技術力が有資格者に劣らないと主張しても、あなたを知らないお客様には伝わりません。
求人に応募する時も同様ですが、見ず知らずのネイリストの技術力を判断するには、肩書きしかないのです。
その証明となるのが、資格やコンテストの優勝歴です。コンテストで優勝するのは運やライバルの存在もあるのでなかなか難しいですが、「資格」は時間とお金をかけて努力をすれば、必ず取得できます。
多くのお客様から信用してもらうためにも、最低限JNEC2級は持っておくことをオススメします。
まとめ
無資格の状態でネイリストになると、いろんな弊害が出てきてしまうということがわかりました。
まとめると、この3つに集約できます。
- サロンでは実務に必要な知識しか教えてもらえない
- ネイルの資格のために体系的に学ぶことがネイリストの可能性を広げる
- 資格を持っていることで、お客様からの信用してもらえる
ネイリストを志すなら、まずは資格取得を目指しましょう。